粘土細工 愛らしく 茨城・水戸 辻本さんが作品展
茨城県東海村在住の粘土作家、辻本京子さん(56)の作品展が同県水戸市備前町の常陽史料館で開かれている。十二支の動物やお菓子の家などをモチーフに、かわいらしくデフォルメされた85点が並ぶ。
軽量粘土で作られた作品は、つや消しの質感が特長。7色の粘土を混ぜさまざまな色を作り、美しい表面に仕上げている。
制作の原動力は「こういうものがあったらいい」との思いだ。自身が見てかわいいもの、癒やされるものを自由な発想で形にした。2頭身の「水戸黄門御一行」は、つぶらな瞳と丸い頭がユーモラスな作品。顔の大きさや目のバランスなど試行錯誤を重ねた。
粘土細工を始めた当初は、ニスでつやを出したり、絵の具で模様を描いたりとリアルな作品を制作していたが、次第に温かみのある独自の表現を模索するようになった。2014年にYouTubeチャンネルを開設し、粘土や折り紙の楽しさを広めようと精力的に発信を続けている。
辻本さんは「作品に興味を持った子どもたちが家で楽しく粘土で遊ぶきっかけになってほしい」と話している。
同展は9月17日まで。午前10時から午後5時45分。月曜休館。