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民間譲渡、2024年10月 茨城・鹿島セントラルホテル 最低額22億円

鹿島セントラルホテル=6月14日撮影=神栖市大野原
鹿島セントラルホテル=6月14日撮影=神栖市大野原


民間への売却方針を示している鹿島セントラルホテル(茨城県神栖市)について、茨城県は31日、譲渡予定日を2024年10月1日にすると発表した。本館や新館、敷地などを含め、最低譲渡額は22億円と設定。担当者は「長期、安定的に運営する事業者に譲渡したい」とした。

県は同日、5年以上の宿泊施設運営と不動産賃貸実績のある事業者など向けに公募を開始した。

譲渡するのは、ホテル本館と新館、本館別棟、温浴施設や、ホテルを運営する鹿島都市開発(同市)のホテル部門と不動産部門の営業権のほか、県有の敷地6万6115平方メートルを売却する。

公募はプロポーザル方式で実施。24年3月に学識経験者らでつくる選定委員会が事業者からの提案を審査し、優先交渉権者を決める。9月の第3回定例会で県有地売却に関する議決を経て、10月1日に譲渡する計画。

ホテルは9月30日まで、鹿島都市開発が継続して営業する。県地域振興課は「結婚式場や宴会などの予約は継続して受け付けている。休業期間を置かず、円滑な移行を進めたい」としている。

公募では譲渡に当たり、ホテル従業員の雇用継続▽物件は主にホテルや賃貸オフィス、店舗、温浴施設の用途に使用▽譲渡後5年間は第三者に譲渡しない▽高速バスターミナルとしての機能維持▽契約違反の場合は売却代金の20%相当の違約金を支払う-の条件を示した。

ホテルを巡っては、県が6月、客室稼働率や宴会需要の低迷による厳しい経営環境などを背景に、民間への売却方針を県議会に報告。これを受け、県議会は県有資産の在り方を審議する調査特別委を設け、現地調査や事業の継続性など審議を重ね、9月に売却を了承する判断を示している。



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