茨城・坂東 就農希望者 畑を見学、相談会も 農業の魅力、実感
農業の担い手育成を目的に、茨城県と県農林振興公社(同県水戸市)は18日、同県坂東市内で農場見学と就農相談会を開いた。県内で就農や農業法人への就職を希望する30歳代から40歳代の男女12人が参加し、同市内でネギとレタスを生産する農家から、就農の楽しさや魅力を学んだ。
参加者は、つくばエクスプレス(TX)守谷駅や坂東市役所の駐車場からバスに乗り、ネギ畑に移動した。家業を継ぐため、7年前に都内からUターン就農した飯塚農園園主、飯塚康司さん(41)は「ネギは成長をコントロールできるので、自分でスケジュール管理や収穫時期を調整しやすいのがメリット」と体験談を交えて説明した。
同農園は、希望者を研修生として積極的に受け入れ、これまで多くの新規就農者を輩出。将来は法人化も視野に入れている。
都内出身で県立農業大学校農学科1年の田中寛人さん(19)は「学校で学ぶことはあっても実際に畑を見学する機会がなかった。生の声を聞くことは勉強になる」と笑顔。茨城県境町出身の女性(43)は「手作業が多いイメージだったが、機械化が進んでいてびっくりした。農業法人へ就職したい思いが強くなった」と語った。
午後からは、坂東市役所で就農相談会が開かれ、JA岩井、JA茨城むつみ、飯塚農園、坂東地域就農支援協議会などがブースを設け、新規就農者への支援策や研修制度をPR。担当者は「働きながら技術取得ができる雇用就農や、1、2年の研修を経てから独立就農するのがベスト」などと話した。