友好90年祝い記念碑 除幕式、交流深化誓う 茨城・境の長田小とアルゼンチン
茨城県境町の町立長田小(同町蛇池、松田智子校長)とアルゼンチンの友好90周年を祝う記念碑が同校正門近くに建立された。校内行事「第34回アルゼンチンの日の集い」に合わせ、除幕式が27日、開かれた。式典にはエドゥアルド・テンポーネ駐日アルゼンチン大使をはじめ、橋本正裕町長や外務省南米課の篠崎英樹課長補佐らが出席。関係者は90年続く親交を振り返りながら、一層の交流深化を誓った。
友好関係は、幕末にペリー提督の黒船に乗船して訪日したアルゼンチン人が当時の関宿藩士の応接を受けたのがきっかけだ。孫に当たるアルゼンチン公使のモンテネグロ氏が1933年、応接した藩士の孫に当たる野本作兵衛氏と会い、旧交を温めた。モンテネグロ公使は35年に野本氏の母校・長田小を訪問。以後、第2次世界大戦を挟んで交流が続いている。
記念碑は御影石製で横53センチ、高さ40センチ、厚さ6センチ。石碑前面に「アルゼンチン共和国 長田小学校 友好九十周年記念碑」と刻また。同校卒業生の寄付金で制作された。
式典で、テンポーネ大使は「今後さらに90年交流を重ねてほしい。子どもたちが来年、アルゼンチンを訪れた際は、同規模の小学校と町を訪問し、積極的に交流してほしい」と期待を寄せた。橋本町長は「来年は子どもたちと一緒にアルゼンチンを訪問したい」と今後の交流発展に意欲を示した。
同校体育館では、5、6年生の鼓笛隊演奏や全校児童による合唱などがテンポーネ大使らに披露された。