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有機農業の魅力や課題、意見交わす 茨城・水戸でシンポ 躍進向け

有機農業推進に向けた県の取り組みを報告する県農業技術課の鈴木亮治課長=水戸市文京
有機農業推進に向けた県の取り組みを報告する県農業技術課の鈴木亮治課長=水戸市文京


有機農業の今後を考えるシンポジウムが3日、茨城県水戸市文京の茨城大図書館で開かれ、県内の農業関係者らによるパネルディスカッションなどが行われた。有機農業推進に向けた取り組みや課題などについて意見を交わした。同大が社会、地域とともに地域課題の解決を目指す、地域研究・地域連携プロジェクトの一環。

「未来への種まき:茨城の有機農業の躍進へ向けて!」をテーマに、同大農学部の小松崎将一教授の研究室が主催した。

パネルディスカッションでは、JAやさと有機栽培部会の広沢和善専務理事、JA常陸の秋山豊組合長、県農業技術課の鈴木亮治課長、いばらきコープの八百川典子理事、農業法人「ふしちゃん」の伏田直弘社長がパネリストを務めた。

それぞれの立場で取り組みを報告した後、司会役の小松崎教授が質問を投げかけ、課題や魅力について意見を交わした。

慣行栽培よりも物流費が割高になりがちな点について、広沢専務理事は「生協への出荷は独自便があり、助かっている。ほかから要請がある場合は採算が合うか判断する必要がある」と難しい表情だった。

有機野菜を年間1億円以上を売り上げる伏田社長は「利益が出るから有機をやっている。みんなやれば良いのにというのが正直なところ」ときっぱり。「これからはどう世界と戦っていくのか考えていく」とさらなる高みを見据えた。

記念講演もあり、国内最大手の農水産物直売サイト「食べチョク」を運営するビビッドガーデンの秋元里奈社長が登壇した。実家が小規模農家だったが、農業所得の低さから廃業した経験を明かし、「小規模でも、こだわっている生産者を残していきたい。所得を増やしたい」などと語った。



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