能登半島地震 被災地は「混乱状態」 茨城・つくば市職員 支援終え帰庁
能登半島地震の被災地支援で派遣された茨城県つくば市職員2人が、予定された活動を終え帰庁した。職員は9日、派遣先の石川県七尾市の様子を振り返り、現地の混乱の様子や災害対応などについて振り返った。
同市に派遣されたのは、つくば市危機管理課の職員。同市は3日、石川県かほく市と七尾市に対し、飲料水やビニールシート、ミルクなどの支援物資を搬入。同課の鬼塚宏一課長らは4~7日、七尾市役所を中心に支援した。
鬼塚課長によると、同市では地震で道路各所に段差が生じ、電柱や古い木造住宅が倒壊。市内全域で断水が続いており、風呂やトイレなどは使えなかった。
到着直後の同市役所は、住民などから問い合わせが殺到し、避難所数や運営状況などの全体像が把握できていない「混乱状態」に陥っていたという。
このため、鬼塚課長は地元職員らと手分けして、車で各地を巡回。市内30カ所超に住民2000人以上が避難している状況をまとめ、担当職員に「医療的ケア児などフォローが必要な人がいるか聞き取って把握を」と助言した。6日からは京都府や埼玉県の職員と情報共有。7日には罹災(りさい)証明書の申請受け付け業務などについても助言した。
鬼塚さんは「小さな支援だとしても、早めに届けられてよかった」などと話した。