東海第2再稼働が争点 茨城・東海村議選、16日告示
茨城県東海村議選(定数18)は16日、告示される。20人が立候補を予定し、選挙戦となる見込み。村議会は昨年12月、日本原子力発電東海第2原発の早期再稼働を求める請願を賛成多数で採択しており、現状は再稼働賛成派が多数を占める。選挙戦では再稼働の是非が主な争点となる見通し。
出馬予定者の内訳は現職15人、新人5人。党派別では公明2人、共産と国民民主が各1人、無所属16人。
前回選挙は再稼働の賛否を明確に示す候補者は少なかったが、今回は再稼働の請願を巡って議論した経緯もあり、多くの候補者が態度を明確にする。
再稼働を求める請願に賛成した最大会派「新政とうかい」は現職10人中9人が出馬予定で、再稼働推進を主張する方針を確認した。会派の現職議員は、地元経済やカーボンニュートラルの実現などに貢献するとして「安全確保を前提に再稼働を進め、その必要性を訴える」と述べた。
村議選では勢力図に変化があるかどうかが注目される。ただ、反対派や態度を示していない立候補予定者が全員当選しても過半数には届かない見通し。
反対派の議員は、昨年末に村が策定した原発事故の広域避難計画を「実効性がない」と批判。福島事故を踏まえ「再稼働の危険性を伝えたい」と強調した。
投票は21日午前7時から午後6時まで村内14カ所で行われ、同7時から同村船場の村総合体育館で開票される。有権者は3万1672人(昨年12月1日現在)。