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川に大量のボラ 海の魚、住民驚き 茨城・土浦の新川

土浦市内の新川を遡上するボラの群れ=同市真鍋
土浦市内の新川を遡上するボラの群れ=同市真鍋


霞ケ浦に流れ込む茨城県土浦市の新川で4日、大量のボラが遡上(そじょう)した。利根川河口付近から霞ケ浦、新川に入り込んだとみられる。近くの学校や川沿いを歩く人たちは「何がいるのか」と驚きながら川面を見つめ、写真を撮るなどした。

ボラの群れが見つかったのは、霞ケ浦の新川河口から約1.5キロ上流のつくば国際大高(同市真鍋1丁目)近く。魚類に詳しい同高生物教諭の藤野啓さんがボラと確認した。同高によると、2月中旬と今月2日にも遡上したという。

県水産試験場内水面支場(同県行方市)によると、霞ケ浦流域の河川で冬場にボラが大量遡上する例は過去にもあった。かつて汽水湖だった霞ケ浦は塩水遡上を防ぐ常陸川水門を設置後、海水魚が入りにくくなっているが、水門にある魚道や船通しから出入りしているとみられる。

ボラ遡上の理由について、同支場が2001年に出したリポート「かわら版」では、水温の高い水路に入り込むことや、水門閉鎖で海に下れないと大量死するメカニズムなどを推測。小日向寿夫内水面資源部長は「水温の高い所に来たり、他の生物に追われて押し込まれたのではないか」と話した。



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