筑波大 コロナ禍中止の「入学式」 卒業間近の4年生 節目の思い出に
新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止された筑波大(茨城県つくば市天王台)の「2020年度入学式」が13日、開かれた。節目の「思い出」をプレゼントしようと、後輩の学生が中心となって実施した。卒業を目前にした264人が参加し、学生生活を形作る「パズル」で欠けていた「ピース」を、ようやく笑顔で埋めた。
20年度は学生・大学院生計4743人が入学した。だが、新型コロナ感染予防のため、入学式は開かれなかった。同年度入学の学生は現在4年生で、25日に卒業式を迎える。先輩に入学式を味わってもらうため、学生の代表らで組織する「全学学類・専門学類・総合学域郡代表者会議」(全代会)が主催した。
この日は、永田恭介学長が「あらためて本学への入学おめでとう」と式辞。全代会議長、社会工学類3年、林凜太郎さん(21)は「21年度の入学生を代表して感謝の言葉を伝えたい」とあいさつした。最後に全員で同大のオリジナルソング「IMAGINE THE FUTURE 未来を想え」を合唱した。
友人同士で参加した医療科学類4年、高朋代さん(23)と西村瑞稀さん(22)は「式がなかったので入学した実感がなく学生生活に入ったが、最後に開いてもらってうれしい」と笑顔を見せた。