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埴輪かけら、重文追加へ 文化審答申 茨城・行方の三昧塚古墳出土 甲冑小札の一部も 

国重要文化財に追加指定される埴輪の一部(県立歴史館提供)
国重要文化財に追加指定される埴輪の一部(県立歴史館提供)


国の文化審議会(佐藤信会長)は15日、「三昧塚(さんまいづか)古墳出土品」(茨城県立歴史館保管、明治大に一部寄託)の埴輪(はにわ)のかけら9点と、甲冑(かっちゅう)を構成している小さな短冊状の板「甲冑小札(かっちゅうこざね)」のかけらを国指定重要文化財(美術工芸品)に加えるよう、盛山正仁文部科学相に答申した。

三昧塚古墳(同県行方市沖洲)は、霞ケ浦に面した全長87・3メートルの前方後円墳。古墳時代中期末-後期初頭に築造されたと推定されている。同古墳からは、馬形の立飾りが付く金銅馬形飾付(こんどううまがたかざりつき)透(すかし)彫(ぼり)冠(かんむり)や金属製品、埴輪のかけらなどが発見され、2018年に国重要文化財に指定された。

今回は、同古墳から出土した甲冑小札のかけら(明治大保管)と、埴輪かけら9点(県立歴史館保管)が追加指定される。5世紀後半から6世紀初頭のものとみられ、東国での古墳の副葬品として傑出しており、東日本での首長層の葬送や社会実態を考える上で、学術的価値が高いという。

茨城県は19年から3年かけ、指定品全体を対象とした保存修理を実施。金銅(こんどう)垂飾(すいしょく)付耳飾(つきみみかざり)に伴うものとされていた金銅板の細片から、銅飾金具2点が復元された。また、鉄製品のかけらも鉄鏃(てつぞく)4点が復元された。こうした成果を受けて、同出土品を構成する総点数が見直されることになった。

茨城県内の国指定重要文化財(美術工芸品)は、同出土品を含め計47件となっている。



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