茨城県は4月から、県内企業に就職が内定して茨城県に移住見込みの東京圏の大学生に対し、就職活動にかかった交通費を1回に限り最大4260円補助する事業を始める。

対象は本部が都内で、キャンパスが東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県にある四年制大学の学生。移住先の市町村への申請が必要。2025年春の卒業予定者から適用する。

申請できる市町村は、県内企業への就職か起業した人が対象の「県移住支援金」制度と奨学金の返還支援の取り組みを両方実施して、今回の事業に参加を表明した自治体。

現時点で両方の取り組みを行っている県内自治体は日立、石岡、結城、常陸太田、高萩、ひたちなか、稲敷、かすみがうら、桜川、茨城、大洗、阿見、境、利根の14市町となる。

国の地方就業支援事業の一環で、負担割合は国2分の1、県と市町村が各4分の1。県は事業費200万円を盛り込んだ24年度当初予算案を、開会中の県議会定例会に上程している。

県労働政策課の担当者は「特に東京圏に進学した学生のUターン就職を着実に取り込む一助になれば」と話した。