「大人の社会科見学ツアー」と題した日帰りバスツアーが16日、茨城県鹿嶋市内を中心に行われた。県内外から30人が参加。工場見学や見学船乗船などを通し、参加者たちは同市の魅力を肌で感じた。

一行は、鹿島神宮駅に集合。鹿嶋ふるさとガイドに案内されながら鹿島神宮(同市宮中)を参拝し、思い思いに参道も散策した。

日本製鉄東日本製鉄所鹿島地区では、製鉄所の概要について説明を受けた後、熱圧延工場などを見学。加熱され真っ赤になった鋼材を延ばして巻き取る工程を間近で見た。

鹿島港では、港内を一周する鹿島埠頭(ふとう)の見学船「ユーリカ号」に乗船。Y字形の掘り込み式港湾を約1時間かけて一周し、鹿島臨海工業地帯の工場夜景などを楽しんだ。

このほか、魚介専門店では缶に入れて蒸し焼きにする「ガンガン焼き」を堪能。潮来市の道の駅いたこで地元産品などの買い物も満喫した。

サッカー・J1鹿島アントラーズのホーム戦を見に鹿嶋市を訪れているという千葉県船橋市の会社員、金子まゆ子さん(44)は「日本製鉄の工場見学に興味を引かれた。鹿嶋に愛着が湧くエピソードも聞けて良かった。たまには泊まりがけで試合を見に来たい」と笑顔を見せた。

イベントを企画した鹿嶋市地域おこし協力隊員の大沢智枝さん(46)は「3年間『観光で鹿嶋を盛り上げる』というミッションの下、活動してきて、その集大成としてツアーを企画した。鹿嶋市は第二のふるさと。これからも積極的に関わりたい」と語った。