地元木材で憩いの空間 家族連れ、椅子や机作り 北茨城
茨城県北茨城市関本町富士ケ丘の市生涯学習センター分館「期待場」で、地元の木材を使って室内を彩るワークショップが開かれた。同館は旧富士ケ丘小の校舎を活用した施設で、家族連れなど131人が参加し、昇降口の壁を木材で飾ったり、椅子を作ったりして憩いの空間をつくり上げた。
市の「芸術によるまちづくりプロジェクト」の取り組み。市民向けの創作活動を企画するなど、同市とつながりのある東京芸大デザイン科の教員5人と学生3人が講師役を務めた。
同館の昇降口スペースは地域住民が利用できるよう開放している。ワークショップは3月24日にあり、絵の具で色を付けたさまざまな大きさや形の木材を組み合わせながら、壁に固定してカラフルに彩った。
くつろげる場にしようと参加者は椅子や机、棚などの木工にも挑戦。子どもたちも講師役から電動工具の使い方を教わり、試行錯誤して木材を組み立てると、自由に彩色して作品を完成させた。
母親と妹2人と参加した同市の小学生、平塚咲南さん(9)は「椅子とテーブルを作った。くぎを打つのは久しぶり。楽しかった」と笑顔を見せた。同大非常勤講師の丸山素直さん(40)は「多世代で一つの大きなものを作ることでコミュニケーションが生まれる。参加した人にとって特別な場所になるとうれしい」と話した。