子ども安らぐ場提供 学習や食事支援 茨城・筑西に開所
さまざまな事情を抱える子どもたちを支援する施設「子ども第三の居場所」が、茨城県筑西市西方に開所した。全国で同施設を推進するB&G財団(東京)の助成を受け、市が開設した。2日に開所式があり、運営する一般社団法人「茨城サドベリースクール」(同市)の田中邦東代表理事は「地域の子どもたちを笑顔にしていきたい」と意気込みを語った。
子ども第三の居場所は、同財団と日本財団(東京都)が2018年度から全国で整備を進め、3月末現在で全国に213施設ある。同県内では笠間、つくば市に次いで3番目となる。
筑西市は不登校増加を背景にB&G財団の助成を申請、採用された。同財団から開設費5000万円と、今後3年間の運営費として1年当たり最大で1440万円の助成が決まっている。
新施設の名称は「子どもの居場所コンテ」で、子どもたちが安心して過ごせる空間を提供する。学習や食事の支援、生活習慣の改善に向けた支援などに取り組み、子どもたちの自立に向けた「生きる力」を育む。
木造平屋約190平方メートルで活動スペースや個別の勉強スペース、図書室、キッチンなどを備える。開館時間は平日の午前9時~午後7時。小学生が対象で定員は20人。日中にはフリースクールも運営する。
開所式で須藤茂市長は「多くの皆さまの力をいただき、この場所を開設することができた。本当に感無量」とあいさつ。同財団の菅原悟志理事長は「ここに通ってくる子どもたちを皆さんで支えてほしい。高齢者の方にもお集まりいただき、遊びや地元の歴史を子どもたちに伝えていってほしい」と呼びかけた。
市と同財団は同日、同施設の事業実施に関する協定を締結した。