茨城・常陸大宮市長選 現新2氏 16年ぶり 駅前開発巡り舌戦
茨城県常陸大宮市長選は7日告示され、再選を目指す現職の鈴木定幸氏(57)と新人で前市議の倉田稔之氏(65)がいずれも無所属で立候補を届け出た。過去3回の選挙は無投票で、2008年以来、16年ぶりの選挙戦となった。常陸大宮駅前開発などを巡って論戦が交わされる。
鈴木氏は午前10時、同市中富町の選挙事務所で出陣式を開き、大井川和彦知事や国会議員、県議、首長をはじめ団体代表が詰めかけた。支持者が見守る中、鈴木氏は「政治は国や県、周辺市町村などと縦、横に連携し、どれだけ知恵や予算を取ってこれるかだ。何を残し、どんな成果を上げてきたかが大切」と主張。常陸大宮駅周辺整備や子育て支援など、1期目の実績を強調した。
倉田氏は午後2時、同市抽ケ台町の選挙事務所で出陣式を開き、支持者や近隣の市議らが集まった。倉田氏は「多額の予算を投じる市民に知らされていない常陸大宮駅前開発などは見直しが必要」などと呼びかけ、「対話と協調が自分の政治スタイル。組織やしがらみなく、皆と新しい形の街づくりを進めたい」と訴えた。駆け付けた三次真一郎前市長は「現市長の姿勢に疑問が多い」と批判した。
市議補選(欠員2)も同日告示され、新人4人が立候補を届け出た。
投票は14日午前7時から午後6時まで市内42カ所で行われ、同7時半から同市工業団地の西部総合公園体育館で開票される。有権者は3万3809人(6日現在)。
■常陸大宮市長選立候補者(届け出順)
鈴木定幸(すずきさだゆき)57 無現(1)
【略歴】市長、石油販売会社社長[元]県議当選3回、いばらき自民党政調会副会長。防衛大卒。石沢
【公約】住みやすく、安心して子育てができる街づくり、高齢者が生き生きと暮らせる街づくりなど
倉田稔之(くらたとしゆき)65 無新
【略歴】広告販売会社社長[元]市議当選2回、茨城大非常勤講師。成蹊大卒。北町
【公約】常陸大宮駅前開発見直し、学校給食費無料化、高齢者のコロナワクチン接種無償化、区・班制度改革など
年齢は投票日現在。()内は当選回数。略歴は、現職、元経歴、学歴、現住所。
■常陸大宮市議補選立候補者(欠員2、届け出順)
間瀬邦生 43 農業 無新
森田健 34 原子力機構職員 無新
小室貞夫 66 政党役員 共新
内海雄一郎 50 会社役員 無新