妊産婦や子ども相談支援 茨城・つくば市 未来センター開設
茨城県つくば市は4月から、母親の妊娠から子育てまでを切れ目なく支援する「こども未来センター」を市庁舎2階に開設した。改正児童福祉法が今月1日施行されたことに伴う対応。これまで別々の部署で担っていた母子保健と児童福祉の業務を統合した。保健師や社会福祉士など専門知識を持つ職員が連携を強化し、妊産婦や子どもの相談支援に迅速に当たる。
改正法は、母子保健と児童福祉の行政サービスを包括的に行う「こども家庭センター」の設置を各自治体の努力義務としている。児童虐待の未然防止、大人に代わって家族の世話をするヤングケアラー対策につなげる狙いがある。
つくば市のこども未来センターは78人の職員が在籍する。このうち保健師27人、公認心理師4人、社会福祉士3人、管理栄養士1人の構成で、専門職が多いのが特徴。
従来、母子保健は健康増進課、児童福祉はこども未来課が所管していた。センター設置により、妊産婦から18歳未満の子どもまでの支援を母子保健、児童福祉の両面で一体的に行う。家庭訪問にもスピード感を持って対応し、相談内容によっては関係機関や各種サービス事業者とも連携していく。
同センターの中沢真寿美課長は「核家族化が進む中、つくば市は毎年、転入者が多い。子育ての悩みを一人で抱えたりせず、気軽に相談に来てほしい」と話している。