茨城・石岡市長選立候補者の横顔
茨城県石岡市長選が14日に告示され、いずれも無所属で、現職の谷島洋司氏(61)と新人の石橋保卓氏(65)が立候補した。2人の横顔を紹介する。
■谷島洋司(やじまようじ)氏 (61) 市長 無現 安定と継続、政策実現
好きな言葉は不撓不屈(ふとうふくつ)。新型コロナウイルスの対応に振り回された1期目だったが「種はまいてきた。市の第2期基本計画を策定したばかり。実現するためにも負けるわけにはいかない」。根本に「石岡をよくしたい」という強い意志がある。どんな苦労や困難にもくじけず、市政の安定と継続を訴える。
元郵政省職員。東京暮らしが続いたが、故郷石岡での生活が恋しくなり、1997年に郵便局長として地元に戻ってきた。郵便局長を約20年務め、地域の人々との触れ合う中で感じたのは「歴史があり、美しい自然もある魅力的なまちなのに、なぜ元気がないんだろう」。自分自身で変えたいという思いが、政治家を目指す原動力になった。
尊敬する人は石橋湛山。第55代内閣総理大臣で経済評論家でもあり、母校・立正大の学長も務めた。「正義を貫き、自分の信念に基づいて政治を志した人。同じ政治家として、石橋さんならどうするんだろうと、いつも考えている」
趣味は読書で特に船戸与一の冒険小説が好き。母、妻、2男1女の6人家族。瓦谷。
■石橋保卓(いしばしやすたか)氏 (65) 行政書士 無新 市の再生、強い信念で
支援者による人物像は「少しこわもてだが、政治力や信念は誰にも負けない」。元石岡市職員であり、民間や行政書士の職を経験し、市議には3回当選。これまでの経験や知識、市との関わりを生かし「石岡再生」を実現するため、市のトップの座を狙う。
市政運営に危機感を強く抱き、出馬を決意した。「複合文化施設計画の進め方があまりにも乱暴に感じる。職員の退職が多いのも問題。人材流出に歯止めをかけなければ」。公約の都市計画の大幅見直しは、人口減少ペースを緩める具体策で市南部の三村・高浜地区に住宅地や事業用地をつくる青写真を描いている。
好きな言葉は行不由径(ゆくにこみちによらず)。論語の言葉で、物事に対して堂々と真正面から取り組むことのたとえ。「相手の批判よりも自分が何をやりたいかを訴えていきたい」と、今回の一騎打ちも正攻法でぶつかるつもりだ。
一番の趣味は料理。「得意なのは石焼きビビンバ。外食でおいしかったものを再現する。スイーツは孫にも好評」と照れ笑いを浮かべる。妻と娘3人の5人家族。貝地。