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命の循環 巨大絵巻で 茨城県五浦美術館 西田俊英さん日本画展

「不死鳥」への思いを語る西田俊英さん(左)=北茨城市大津町
「不死鳥」への思いを語る西田俊英さん(左)=北茨城市大津町


現代日本画壇をけん引する西田俊英さん(71)の展覧会「西田俊英展 不死鳥」が20日、茨城県北茨城市大津町の県天心記念五浦美術館で開幕した。タイトルの不死鳥は、屋久島(鹿児島県)の原生林を題材に制作中の作品名で、完成すれば全長90メートルを超える巨大絵巻となる。本展では、これまでに描き上げた約50メートルを公開し、精緻に描かれた雨や霧、森の樹木、小さな生き物たちの姿が悠久たる「生命の循環」を伝えている。

西田さんは1953年、三重県伊勢市生まれ。武蔵野美術大在学中の75年に再興院展で初入選し、同展を主な発表の場に活躍する。96年に第2回天心記念茨城賞、2012年には第18回MOA岡田茂吉賞絵画部門大賞に輝いた。

同大教授を務めていた22年には、世界自然遺産の屋久島に1年間移り住み、「不死鳥」制作に取りかかる。

人間の営みで「瀕死の森」になりかけたことに心を痛め、かけがえのない自然を後世に伝えるため、作品のモチーフに選んだ。原生林の豊かさや生き物たちの営みに着想を得た全6章で構成する。

本展では「不死鳥」を核に、創作の原点となった高校時代の作品から天心記念茨城賞を受けた「寂光」、近年の院展出品作まで28点をそろえ、半世紀にわたる画業をたどる。

これまでに描き上げた「不死鳥」は1章から3章まで。「第1章 生命の根源」では屋久島に降る雨や霧、巨樹や水辺に集うカニ、カエルなどの生き物たちが繊細に表現されている。復活の象徴とも言える不死鳥も優美に描かれ、翼を広げた姿は圧巻の生命力を感じさせる。

19日には内覧会を開催。19、20の両日、西田さんが作品を解説し、「屋久島の大自然を全身で受けとめ、巨樹や生き物たちに寄り添って描いた。悠久の時間の中で繰り広げられる生命の循環を、多くの人たちに感じてほしい」と呼びかけた。

会期は6月23日まで。休館は月曜で、4月29日と5月6日は開館する。同7日は休館。同館(電)0293(46)5311。



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