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大相撲水戸場所 職人と市民、土俵作り 土7トン、6時間で完成 茨城

たたき固めて表面を整えた土俵の溝に、勝負俵を埋め込む呼び出しら=水戸市緑町
たたき固めて表面を整えた土俵の溝に、勝負俵を埋め込む呼び出しら=水戸市緑町


大相撲水戸場所の土俵を一から作る「土俵築(どひょうつき)」が開幕前日の25日、茨城県水戸市緑町のアダストリアみとアリーナで行われた。巡業を支える職人の呼び出しと市民ボランティアら約40人が参加。約7トンの土を用い約6時間かけて土俵を作り上げた。

午前9時ごろ、作業に着手。木製枠の土台の上に土を盛った。土は、本場所と同じ埼玉県川越市産「荒木田土」を使用。呼び出しが踏みならした上、丸太に2本の柄が付いた道具「コタコ」を使い、繰り返し押し固めた。さらに道具「タタキ」で「パン、パン」と力強い音を立てながら土をたたき、表面をならした。

土俵を入念にたたき固めた後、勝負俵と徳俵の計24本を溝に埋め込んだ。フレアボトルという瓶を用い、溝の曲がりに沿って俵を成形し直したり、たたいて土中に埋めたりした。最後に勝負俵で区切った円の中央に白い仕切り線を引き、土俵は完成した。午後3時、巡業の安全を祈願する土俵祭を行い、呼び出しが四隅と俵にお神酒をささげた。

呼び出しの禄郎さんは「四股(しこ)を踏んでもへこまないよう、とにかく固く仕上げる。お相撲さんのいい稽古で会場が盛り上がればうれしい」と話した。ボランティアとして参加した市内の60代男性は「何度も土を運んでいい汗をかいた。生の取組が楽しみ」と笑顔を見せた。



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