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GW 国内旅行人気 茨城県内も回復鮮明、期待高く

県内旅行店に並ぶ国内旅行のパンフレット=筑西市榎生
県内旅行店に並ぶ国内旅行のパンフレット=筑西市榎生


今週末から最長10連休のゴールデンウイーク(GW)が始まる。今年は新型コロナの5類移行で感染対策の緩和が進んだものの、円安ドル高を背景に海外旅行を控える動きが目立ち、国内旅行の需要が増加。茨城県内の旅館関係者は「目に見えて回復している」と喜びの声を上げる。

JTBが今月発表した全国調査では、GWの1泊以上の総旅行人数は2332万人、うち国内旅行は2280万人、海外旅行は52万人。新型コロナウイルス感染拡大前(2019年)の2494万人には届かないが、9割超の水準まで回復すると見込んでいる。

旅行代理店のサンキョウトラベル(同県筑西市)によると、今年は記録的な円安の影響で海外旅行の価格は3~5割増。小倉英佳社長は、今年は海外旅行の需要が低迷するとみており、「旅行先を海外から国内へ変更した来店者もいる」と話す。国内旅行も人件費や食材費の高騰を反映して宿泊費が値上がりしているが、「それでも行く人は行く。国内旅行を控える動きは見られない」と歓迎する。

県内のホテルや旅館の中には、旺盛な国内旅行需要を取り込む事業者も。袋田の滝に近いホテル「袋田温泉・思い出浪漫館」(大子町袋田)は、連休中の宿泊予約がコロナ禍前の水準に回復しつつあるとしており、担当者は「目に見える形で回復している」と喜びを隠さない。

今年のGWでは空の便に比べ、鉄道など公共交通機関の利用に伸びが見られる。JR東日本が公表したGW期間中の予約状況(11日現在)によると、新幹線は前年同期比110%、在来線は同120%といずれも好調。常磐線でも特急「ひたち」「ときわ」の予約が同128%となった。

同社は旅行や帰省需要などを見込み、ときわの運行を前年より上下計10本増発。JR水戸支社は「コロナの5類移行が大きい。訪日外国人の増加も考えられるだろう」と話した。

空の便はやや空席があり、中堅航空会社のスカイマーク(東京)によると、茨城空港の発着便予約率は約73%という(24日現在)。

バス会社は、人手不足で需要に応えきれない状況だ。関東鉄道(土浦市)によると、水戸や土浦、つくばと京都・大阪方面を結ぶ夜行バスは満席。同社はコロナ前には臨時便を手配してきたが、現在は「運転手不足で難しい」としている。



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