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茨城DC 地酒企画好評 水戸財務事務所レポート 新規客、リピーター期待

茨城デスティネーションキャンペーンで行われた、列車の中で地酒を楽しむイベント=2023年11月(水戸財務事務所提供)
茨城デスティネーションキャンペーンで行われた、列車の中で地酒を楽しむイベント=2023年11月(水戸財務事務所提供)
茨城デスティネーションキャンペーンで走った地酒列車=2023年11月(水戸財務事務所提供)
茨城デスティネーションキャンペーンで走った地酒列車=2023年11月(水戸財務事務所提供)


昨年行われた国内最大級の観光企画「茨城デスティネーションキャンペーン(DC)」の地酒の企画について、財務省水戸財務事務所がまとめた経済調査レポートで、新規顧客やリピーター獲得が期待できる結果となった、と評価された。酒蔵から好評で、今後の広がりに関し同事務所は「茨城県の実情に合わせた地酒観光の推進などが必要」と分析した。

DCは、全国のJRグループ6社が地元自治体などと観光振興に取り組むキャンペーン。茨城DCは、昨年10~12月実施。キャッチコピー「体験王国いばらき」を掲げ、各地で482の体験型観光が展開された。

地酒に関するイベントも行われた。その一つ、JR水戸線の水戸-結城間の車内で行われた地酒と食を味わう企画では、七つの酒蔵が参加。一般からは20~60代の幅広い世代の計133人が楽しんだ。そのうち約半数が、東京、神奈川、千葉など県外居住者だった。同事務所の山田智浩調査官(30)は「地酒イベントへの関心の高さがうかがえる」と分析した。

同事務所は県内の全35酒蔵に「茨城DCの効果」のアンケートを実施。回答した25蔵のうち約3割が、業況の改善について「やや実感した」と回答した。具体的には「来店者数が増えた」「取り扱った銘柄の売り上げが伸びた」などの反響があったという。

また、今年10~12月に開かれる関連企画「茨城アフターDC」への期待感については、8割の蔵元が「期待している」と回答した。地酒産業の盛り上がりや販売量の増加を期待する声が多く上がった。

同事務所は、県内観光の課題について、「日帰り旅行が多い」「旅行消費単価が低い」「インバウンドが少ない」などを挙げた。

その上で、茨城県は東京圏からのアクセスが良い半面、日帰り旅行になりがちと指摘。宿泊して酒や食を楽しむ誘客が求められ、脱日帰りに地酒が果たす役割も増しそうだ。同事務所は「地域一体となり生産、販売と提供、PR戦略に同時に取り組むことが重要」とまとめた。



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