ろ舟体験 参加者楽しむ 清真学園高 企画の生徒ら乗船 茨城・潮来
清真学園高(茨城県鹿嶋市宮中、飯山克則校長)の生徒たちが企画した「ろ舟体験」のイベントが12日、同県潮来市の水郷あやめ園近くの前川で行われた。4グループ12人が参加し、それぞれ自らがろを操作し、「ギッチラギッチラ」という音と共に遊覧を楽しんだ。
イベントは同市の課題である「水郷潮来あやめまつり」期間外の誘客に貢献しようと、同高で地域の課題解決方法を学ぶ起業情報発信ゼミの生徒が企画した。
この日は生徒たちが受け付け業務を行ったほか、体験前には企画の意図や水運の要所として発展した同市の歴史、生活に根差していたろ舟の特徴などを丁寧に説明した。
操作方法はプロの船頭に依頼し、会話を楽しみながら、往復で約1キロの行程を一緒に乗船した。参加者はろをつなぐ綱の引っ張り具合に注意しながら、押す引くの動作を繰り返し、笑顔で操作を楽しんだ。
夫婦で参加した千葉県松戸市の横井伸幸さん(58)は「学校のホームページを見て参加した。社会の課題に取り組む高校生に感心した」と話し、妻の雅子さん(54)は「とても楽しかった。高校生たちが地元を愛していることを感じた」と喜んだ。
一緒に乗船し、説明役を担った3年の奥田湧也さん(17)は「楽しんでいただけたと思う。(企画が)潮来の活性化につながればうれしい」と期待。別のろ舟に乗った3年の永井千遥さん(17)は「地元の話で盛り上がることができた。いい経験になった」と振り返った。