茨城空港にビジネスジェット 弾力化で発着へ
茨城空港(茨城県小美玉市)で、ビジネスジェットが初めて発着することが15日、分かった。同空港は昨年10月、原則として「1時間に1着陸」とする運航ルールを弾力化。県は初発着を機に空港の利便性向上をアピールし、民間機の増便と利用促進につなげたい考え。
運航するのは、ビジネスジェットによる移動手段の提供や空の旅を企画するスカイトレック(東京)。同社も15日、茨城空港で25、26の両日に初飛来イベントを開くと発表した。航空運送業のマイクロジェット(東京)から機材をチャーターし、茨城-羽田空港間を計6往復する。
同社によると、翌27日からフライトの予約・販売を始め、6月にも本格的に茨城空港を離発着するビジネスジェットの運航を始める方針。担当者は「直接目的地に行き来でき、効率的に時間を活用できる。より利便性の高い交通インフラを提供できる」とし、一定以上の需要に期待感を示す。
県と国交省、防衛省は2010年に茨城空港が開港する前、百里基地と民間機の着陸本数を「1時間に1便」とする合意書を締結した。しかし、増便に向けて航空会社の運航計画に影響が生じたことから3者が運用の弾力化で合意し、昨年10月、1時間に1便以上を可能とする新たなルールの運用を開始した。
ビジネスジェットについては、駐機場の空き具合や地上作業の状況などを確認し、3者で協議した上で、受け入れ解禁を合意。今回は運航計画に対し、百里基地などの訓練に影響がないことを確認した。
県空港対策課は「空港の利便性と認知度の向上につながる」と初運航を歓迎。「新しい需要を取り込むことで空港の利用促進を図る」と話し、民間機の増便に向け、課題改善を進める。