嫁入り舟、門出祝う 水郷潮来あやめまつり 茨城
茨城県潮来市あやめの水郷潮来あやめ園で、白無垢(むく)姿の花嫁がろ舟に乗って花婿の元に向かう「嫁入り舟」が行われている。2日午前は潮来市出身の飯田典美さん(20)が乗り、観光客らが「おめでとう」「きれい」などと、2人の門出を祝福した。
嫁入り舟は今年から距離が約300メートル延長され、前川水門橋の手前を折り返す約1170メートルの行程となった。飯田さんを乗せた舟は午前11時に津軽河岸あと広場を出発、見頃を迎えたアヤメを楽しむ来園者の前をゆっくりと進んだ。
新郎の菊地遼之介さん(26)の出迎えを受けた飯田さんは「父親がろ舟の船頭で、嫁入り舟に乗るのが夢だった」と白い歯を見せた。
嫁入り舟は1950年代後半まで、市内に張り巡らされた水路を使い、新婦が新郎宅に小舟に乗って嫁いだのが由来。16日まで開かれる「あやめまつり」のイベントとして水、土、日曜に実施され、今年は計29組の新郎新婦が参加する。