瀧井さん 珠算1級満点合格 挑戦5度目、小6で達成 茨城・ひたちなか
茨城県ひたちなか市の市立田彦中1年、瀧井琴美さん(12)が、2月に実施された日本商工会議所の珠算能力検定試験1級に満点合格した。全国の合格者で満点合格の割合はわずか0.4%。5回目の挑戦で達成し、「うれしいより、ようやく満点を取れたという開放感でいっぱい」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
母親がそろばんを習っていたことなどがきっかけで、市立田彦小に入学する直前から「もりたそろばん教室」(同市東石川)で習い始め、1級は小学2年で取得した。
小学4年から満点を目指して試験に挑戦し、過去4回の試験ではあと1問で満点に迫ることもあったが、わずかに届かなかった。
そろばんと並行して中学受験対策もあったため、「満点を取れるか不安もあった」。支えとなったのは学校の友人で、「たくさん応援してもらい、毎日楽しく話すことが気分転換にもなった」と振り返る。
課題だった割り算の計算を中心に、同教室や自宅で「そろばんを触らない日はなかった」くらいに猛練習。小学生として最後となった2月の試験では「落ち着いてできた」と手応えを感じ、念願の満点を勝ち取った。
この試験での1級受験者は6883人で合格者は1938人、このうち満点はわずか28人だった。
「難しい問題が解けたときが楽しい」と話す瀧井さんの将来の夢は数学者。「2より大きい全ての偶数は2個の素数の和である」などとする数学でいまだ解決されていない「ゴールドバッハの予想」のような「難しい課題や問題を解きたい」と目を輝かせる。