高校生、楽しくお点前 現代作家、茶会を演出 茨城・笠間
美食家として知られる芸術家、北大路魯山人(ろさんじん)(1883~1959年)の旧居を移築した笠間日動美術館分館の「春風萬里荘(しゅんぷうばんりそう)」(茨城県笠間市下市毛)で9日、「クロッシング茶会」が開かれた。約130人が高校生のお点前した茶や和菓子のおもてなしを楽しんだ。
県陶芸美術館(同市笠間)の企画展「魯山人クロッシング」の関連行事として同館が企画した。
県内を含む現代作家6人が春風萬里荘にある茶室「無境庵」と、居間の一部に仮設の壁を設け床の間をあしらった茶室の2室をしつらえ、席主を務めた。高校生に陶芸家と触れ合ってもらおうと、水城高茶道部と常磐大高茶道部が参加。高校生らは季節に合わせた薄茶とこの日に合わせた和菓子を振る舞った。
茶器や菓子器も席主の手になる作品。訪れた人は、動物や車などをモチーフにしたユニークな茶器や、個性ある空間で笑顔で茶を堪能した。
常磐大高茶道部の飯倉くるみさん(18)は「ユニークな作品に囲まれて楽しくお点前ができた。また機会があればこのような作品に触れてみたい」と話した。
魯山人の陶芸や書などを展示する魯山人クロッシングは7月7日まで開かれている。