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京都テーマにガラス展 イタリアで制作 26日から都内 茨城・行方の藤代さん

銀座三越での展示作品の一つを手にする藤代範雄さん
銀座三越での展示作品の一つを手にする藤代範雄さん
イタリアのベネチアでガラス作品を制作する藤代範雄さん(藤代範雄デザイン事務所提供)
イタリアのベネチアでガラス作品を制作する藤代範雄さん(藤代範雄デザイン事務所提供)


茨城県行方市を拠点に、国内外で活躍するグラフィックデザイナー・藤代範雄さんのガラス展が26日から、東京都中央区の銀座三越7階ギャラリーで始まる。曇りのない透明度の高いガラスを生み出したイタリアのベネチアで、京都をテーマに制作を手がけ、「日本的なガラス作品をガラスの聖地で仕上げた。皆さんに足を運んで、見ていただきたい」と来場を呼びかけている。

グラフィックデザイナーとして知られる藤代さんだが、原点はガラス作品で、22歳の頃から約7年間、クリスタルガラス工房で腕を磨いた。その後、グラフィックデザインの分野で活躍を続けるとともに、2014年に目にした琉球(りゅうきゅう)ガラスに刺激され、ガラス作品への創作意欲に火が付いた。

銀座三越でのガラス展開催は今年で7回目。「毎年、新しい作品を作らなくてはいけないというプレッシャーもあるが、常に前進するしかない」と回を重ねてきた。会期は7月1日までで、京都の鴨川、祇園、嵐山、二条城、五山の送り火などを表現したオブジェを中心に約70点展示する。

今年3月に2週間ほどベネチア・ムラーノ島を訪れ、ガラス職人のダビデ・サルバドーレさんのガラス工房で作品作りに挑んだ。ベネチアンガラスは、1800~2000度ほどに溶かしたガラスを細く・薄く引き延ばし、その上にガラスパウダーなどを使って鮮やかな色彩の装飾を施すもので、高度な技術が求められることから「軽業師の妙技」とも呼ばれている。

作品作りは時間との勝負で「窯から出したら、5~10秒の間に仕上げていく。一点集中で一瞬一瞬、気が抜けない。迷っている暇はない」。薄く延ばしたガラス作品は、湿度や温度などの影響を受けやすく、苦労も多いが、藤代さんは「世界で最も歴史がある工房で、京都の風景を描きたかった。曇りがなく、赤や青の色の美しさを見てほしい」と話している。



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