茨城・常総市長選立候補者の横顔

茨城県常総市長選が6月30日告示され、いずれも無所属で新人の遠藤章江氏(60)と現職の神達岳志氏(55)が立候補した。2人の横顔を紹介する。(上から届け出順)
■遠藤章江(えんどうふみえ)氏(60) 前市議 無新 生活直結する事業を
「常総市を総点検して悪い部分を直し、市を再構築していきたい」と、市政に対する考えを語る。
旧水海道市長で初代常総市長を務めた遠藤利氏を父に持つ。2011年の市議選でトップ当選。以来、市議には4回当選している。「市民の声を形にしていくことをやってきた」とこれまでの活動を振り返る。
市内14カ所で行った意見交換会で市民の声に耳を傾けた結果「今の市政が市民が本当に望む市政からかけ離れている」と感じ、出馬を決意した。
道の駅常総といった首都圏中央連絡自動車道を中心とした開発について「市民生活への影響はそれほどなく、経済効果も実感が湧いていない」と指摘。インフラ整備や子育て支援など「市民生活に直結する事業をやることが市民の本当の願い」と強調する。
公約には、コミュニティーバスの路線見直し、常総線水海道駅や石下駅を核としたまちづくり、給食無償化などを掲げる。
リラックスと実益を兼ねる畑の世話やまきストーブ用のまき割りなどが趣味。両親と3人暮らし。水海道諏訪町。
■神達岳志(かんだつたけし)氏(55) 市長 無現 人口減少対策に本腰
道の駅常総などを抱える産業団地「アグリサイエンスバレー常総」の開業といった実績を踏まえ「産業団地整備などの成果を市民に還元していきたい」と次期へ意欲を示す。
県議を経て、2016年の市長選で初当選。20年には、これまで1期交代が続いていた常総市長の〝ジンクス〟を乗り越え、再選を果たした。
2期目では、産業団地への企業誘致などにより税収を増やし、2015年の常総水害の影響で悪化した財政状況の立て直しを図った。「水害で脆弱(ぜいじゃく)になった財政を水害前よりも良い状態に戻すことができた」と強調する。
「人口減少時代の中、住宅政策や子育て政策を本格的に実施していきたい」と3期目の目標を語る。整えてきた財政基盤や道の駅の集客効果などを生かし、人口減少、市街地活性化といった課題解決に取り組む考えだ。
趣味はゴルフやバンド活動。マザー・テレサの言葉「暗いと不平を言うよりも、あなたが進んで明かりをつけなさい」を座右の銘とする。両親と3人暮らし。豊岡町乙。