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つくば駅前、住宅需要旺盛 マンション開発、人口流入 茨城県内路線価1位

10年連続で路線価が県内1位となったつくば駅前広場線=つくば市吾妻
10年連続で路線価が県内1位となったつくば駅前広場線=つくば市吾妻


関東信越国税局が1日発表した路線価で、茨城県内の最高路線価はつくば駅前広場線(つくば市吾妻1丁目)が10年連続で1位だった。駅周辺では公務員宿舎の売却跡地に大型マンションが次々に建設されて人口が流入。旺盛な住宅需要を反映し、一戸建て住宅用地を含め価格上昇が続く。

つくば駅周辺は都心へのアクセスの良さ、東京と比べ地価が安いのが特徴。百貨店などが撤退した駅前の商業施設は、2021年に「トナリエつくばスクエア」として開業。現在も新たな商業ビルとオフィスビルが建設中で、さらなる活性化が予測される。

市などによると、駅周辺では21年から23年10月までの間、大型分譲マンションが少なくとも4棟完成。販売も好調で、23年の地区人口は1万3830人と19年に比べ2750人増えた。

好調な住宅販売について、市内の不動産鑑定士は「分譲マンションの価格帯は5000万~6000万円。一時は1億円と強気の金額を出す業者もいたほど」と人気ぶりに舌を巻く。

市は昨年12月、駅前の商業ビル「BiViつくば」内に市民窓口センターを開設。さらに今年2月には、駅に隣接するつくばセンタービル内に市民活動拠点「コリドイオ」をオープンさせ、駅前に人が集まるような施策を相次ぎ打ち出す。

駅周辺では一戸建て住宅用地の値上がり傾向も続く。不動産売買・賃貸の桂不動産(同市)の木沢藤房常務は「他県から進出してきた住宅メーカーが土地を高値で落札し、価格上昇に拍車をかけた」と指摘した。

同社によると、新型コロナ5類移行後に都心回帰の動きはあったものの、近年の物価高を受けて、同市内で宅地を探す人の問い合わせが再び増加。ただ「駅周辺は物件自体が市場に出回らず、価格も頭打ちの状況」(木沢常務)で、この状況がいつまで続くか注視が必要という。



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