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「来夏こそ単独出場を」 茨城東高野球部 夏の甲子園2度 部員増加へ「活躍見せる」

雨天練習場でバットの素振りに励む県立茨城東高の野球部員たち=茨城町小幡
雨天練習場でバットの素振りに励む県立茨城東高の野球部員たち=茨城町小幡


過去に夏の甲子園大会に2度出場を果たしている茨城県立茨城東高(同県茨城町小幡)野球部が部員不足に悩んでいる。今夏も4人のため、6日開幕の茨城大会は那珂湊と水戸三との合同チームでの出場となる。だが、4人は「合同チームであっても、活躍すれば中学生たちの目に留まる。来夏こそ単独チームで出場できるよう頑張りたい」と口をそろえ、練習に励んでいる。

茨城東は1983年に開校6年目で甲子園初出場を成し遂げた。97年にも、後にメジャーリーガーとなった井川慶投手擁する水戸商を破り、2度目の甲子園出場。校舎脇にはその2度の快挙を伝える石碑が建てられている。

しかし、近年は部員不足が続いている。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止となった茨城大会の代替えとなった2020年夏季県大会を最後に、21年からは9人がそろわず単独チームの編成ができていない。

現在の部員は、木野内海澄主将(3年)と米坂亮太さん(2年)、井坂颯真さん(同)、飯村寿也さん(1年)-の4人。甲子園出場は4人とも生まれる前の出来事。井坂さんは、入部してから甲子園出場経験校であることを知ったという。

4人での練習の悩みは「実践練習があまりできないこと」(木野内主将)。大友泰河監督(25)も「競争意識を植え付けることに苦労している」と口にする。それでも、指揮官は球速や短距離走のタイムを図るなど、前の自分と比較させ成長を促してきた。飯村さんは「ノックの順番がすぐ来るので濃密な練習ができている」と胸を張り、米坂さんは「人数が少ない分、元気に声を出すことを意識している」と話す。

こうした頑張りに学校側もバックアップ。上田英雄校長(56)は、在校生の出身中学を中心に訪問を続け、入学者増を図ろうとしている。上田校長は「野球部の頑張りが他の生徒にも好影響を及ぼす」と強調する。

今夏の初戦は13日。ノーブルホームスタジアム水戸で日本ウェルネスと顔を合わせる。部員1人だけの時期を過ごしている木野内主将は、これまでの高校野球生活を「正直やめたいと思ったこともあったが、『野球が好きだ』という気持ちが上回った」と踏まえ、集大成の大会へ「茨城東のユニホームに恥じないようなプレーをしたい」と気合を入れる。



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