《解説》茨城・常総市長に神達氏3選 若い世代への政策焦点
現新の争いとなった茨城県常総市長選は、現職の神達岳志氏が新人を抑え、3選を果たした。市民は2期8年間の実績を評価し、市政継続を選択した。
神達氏には永岡桂子衆院議員や地元県議、市議らが応援に付いたほか、自民党常総支部などから推薦を受け、手厚い支援体制を構築。組織力を生かして支持を固めた。
街頭演説では、応援議員のほか近隣の首長らもマイクを握り、国、県、周辺自治体との強固な連携体制をアピール。公約の実現に説得力を持たせた。
今回の選挙戦では、市政継続か刷新かが焦点の一つとなった。神達氏は、産業団地「アグリサイエンスバレー常総」の整備や企業誘致などによって、2015年の常総水害で悪化した財政を立て直したことを実績として強調。子育て支援や中心市街地のにぎわい再生などの公約を、これまで整えてきた財政基盤を基に実現させると主張し、支持を集めた。
人口減少やまちなかの活性化が同市の今後の課題。いずれの課題も若い世代を対象にした政策は重要で、特に子育て支援などによる人口の定着が鍵を握りそうだ。8年間で積み上げてきた信頼や資源をどう生かすか手腕が問われる。