高炉1基休止計画「順調」 日鉄鹿島副所長 跡地利用は未定 茨城
4月に就任した日本製鉄の安光和典東日本製鉄所副所長(鹿島地区代表)が11日、茨城県鹿嶋市光の同製鉄所内で記者会見を行い、来年3月末までに高炉1基を休止する計画について「順調に計画通り進めている」と説明した。休止後の跡地利用については「現時点では全く何も決まっていない」と言及した。
同社は既に、来年4月に鹿島地区の従業員約2900人のうち、操業や整備に関わる80人程度を君津地区(千葉県)に配置転換をすることを明らかにしている。それを踏まえ、安光副所長は「まだ明確な、どの工場の、どの仕事に就くかは伝えていない」としながらも、「本人と面談して工場見学もやっていただきながら、希望に沿って対応していく」と語った。
休止後の生産体制に関しては薄板が中心となるが、コスト競争力をしっかり出して社の収益に貢献していく考えを示した。
休止の地域経済への影響については「基本的には雇用を守ること。これが影響を最小限にする施策」と強調。元請け協力会社との話し合いにも触れ、「働いている皆さんが職を失うようなことはないと確認が取れている。各社と対話しながら、『困ったことはないか』と確認している。われわれの(今後の)仕事量の話も、ある程度見せている」と見通しを説明した。