水府流、隊列整え進む 茨城・水戸 那珂川で遠泳大会
江戸時代から伝わる古式泳法「水府流水術」の実技と鍛錬の成果を披露する、第34回那珂川遠泳大会が15日、茨城県水戸市の那珂川で開かれた。同所は同水術の鍛錬の場となっている。雨の中、県内外の10~80歳の参加者75人が、千歳橋-水府橋の区間約3.5キロを約1時間かけて泳ぎ切った。大会は8月3、4日に開かれる水戸黄門まつりの一環。市水泳協会や水府流水術協会などが主催した。
参加者は同市水府町のリリーアリーナMITO(青柳公園市民体育館)に集まり、バスで上流の千歳橋そばに移動。平泳ぎ3班と同水術の横泳ぎ1班に分かれ、太鼓の合図で順にスタートした。隊列を整え、顔を水面から出して進んだ。
この日は気温、水温とも23.5度でやや冷たく、雨脚が強くなって水流も増した。参加者は、伴泳者や那珂川第一漁協の船、途中の万代橋の上から声援を受け、同体育館近くのゴールに到着した。
参加は3回目という同市の中学1年、小牧未空さん(12)は「今回は泳ぎ切れた。友達と一緒の班だったから負けたくないと思って頑張れた」と話した。