第106回全国高校野球茨城大会 第11日 土浦日大 ― 科技日立

■土浦日大 投打がっちり
【評】土浦日大は投打がかみ合い、9-1で科技日立にコールド勝ちを収めた。初回、いきなり1死一、二塁の好機をつくると、4番の大井に3点本塁打が飛び出し先制に成功。その後も着実に加点した。投げては先発の小島が7回1失点の好投を見せた。
科技日立はエースの宮内が5回7失点、打線も4安打1得点と振るわなかった。
◇ひたちなか市民=第2試合
▽3回戦
科技日立0000010│1
土浦日大310032×│9
(7回コールド)
■大井、鋭くひと振り 初回、先制3点本塁打
○…土浦日大の4番、大井駿一郎(3年)がチーム3回戦突破に大きく貢献。初回、1死一、二塁の好機で打席に入ると、「ランナーをかえしたかった」と高めに浮いたスライダーをコンパクトに振り抜いた。打球は左翼フェンスを越え、先制の3点本塁打となった。
今春から導入された低反発の新基準バットに対応するため、日頃の練習でレベルスイングを意識。その効果が生きた一打だった。だが、「今日は1本だけ。次は複数安打」と緒を締めた主砲は、さらなる飛躍を誓った。
■科技日立無念も 熊沢一矢報いる
○…科技日立は格上の土浦日大にコールド負けを喫したが、熊沢卓(3年)が一矢報いた。
7点差をつけられた六回。藤本幸聖(同)が四球を選び、すかさず盗塁で好機をつくると、2死二塁で打席には熊沢。「真っすぐを狙っていた」とバットが初球を捉えた。左前に打球が抜けると藤本は足を緩めることなく三塁キャンバスを蹴り、生還を果たした。
追加点はかなわず無念のコールド負けとなったが、熊沢は後輩たちに「自分たちの思いも背負って秋大会で頑張ってほしい」とエールを送った。
■土浦日大・小菅勲監督(57)
バント、スクイズ、盗塁を駆使して得点力を高めようということをしてきた。練習の成果が出せてよかった。先発の小島はこの3カ月で一番良いピッチングだったと思う。
■科技日立・飯塚賢一監督(56)
5点以内に抑えたかったが初回の本塁打で出鼻をくじかれてしまった。秋大会に向け気持ちのこもった下級生がいるのでさらなる飛躍をしたい。
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