百里基地で日仏共同訓練 編隊飛行や空中給油 茨城・小美玉
航空自衛隊百里基地(茨城県小美玉市百里)で初となる空自とフランス空軍との共同訓練が19日実施された。「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた連携強化を目的に、両国の戦闘機などが茨城県沖の太平洋上で編隊飛行や空中給油の訓練を展開した。
防衛省航空幕僚監部によると、日仏共同訓練は2回目。昨年7月に新田原基地(宮崎県)で実施されて以来となる。フランス空軍からラファール戦闘機4機、輸送機3機、空中給油機3機と約260人が参加。空自からは第7航空団のF2戦闘機2機が参加した。
同日の訓練は午前10時半ごろから始まり、正午前に百里基地に帰還。着陸したラファール戦闘機を放水のアーチで出迎えたほか、歓迎の式典などが開かれた。
式典には尾上定正防衛相政策参与や門間政仁中部航空方面司令官、フィリップ・セトン駐日大使、ギョーム・トマ空軍准将らが出席。第7航空団の前床泰彦飛行群司令は「操縦者の技量向上のみならず、相互理解の促進にもつながる」と訓練の意義を強調した。
フランス空軍少将のフィリップ・アダン司令官は「演習はインド太平洋地域の安全に寄与したい思いを具体化したもの」と述べ、今後も訓練を重ねて関係強化を図る意向を示した。仏空軍は20日まで百里基地に滞在する予定。