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谷本さん再登板 撞舞へ闘志 450年の歴史つなぐ 茨城・龍ケ崎伝統芸能

本番用の柱で撞舞の練習に励む谷本仁さん(右)と小菅真幸さん=龍ケ崎市
本番用の柱で撞舞の練習に励む谷本仁さん(右)と小菅真幸さん=龍ケ崎市


茨城県龍ケ崎市の伝統芸能「撞舞(つくまい)」で主役の舞男を33年間務め、2023年引退した龍ケ崎鳶(とび)職組合の谷本仁さん(55)が、28日に開かれる今年の撞舞に急きょ登板することになった。当初演じる予定だった男性が肩を痛め降板したため。約450年の歴史を絶やさぬよう、静かに闘志を燃やす。

撞舞はアマガエルに扮(ふん)した舞男が、命綱を着けずに高さ14メートルの柱の上で矢を放ったり逆立ちしたりと妙技を繰り広げる国選択・県指定無形民俗文化財。雨乞いや五穀豊穣(ほうじょう)、疫病よけの願いを込めて行われているという。

谷本さんは21歳だった1990年から舞男の大役を担った。高校時代に体操部で培った経験を生かし、足先まで伸びた逆立ちなど華麗な演技で多くの人々を魅了してきた。2008年からは後継者の大石浩司さん(41)とタッグを組んできたが、23年に惜しまれつつ引退した。

今年は大石さんと新人の小菅真幸さん(39)の2人が舞男を務める予定だったが、大石さんが仕事で肩を痛めたため、谷本さんは今年限りの再登板を決意。今月上旬から調整を進めている。

タッグを組む小菅さんは「谷本さんの存在は大きい。心の支え」と語り、サポート役に回る大石さんは「快く引き受けてくれありがたい」と謝意を示した。

撞舞は28日夕方、同市の撞舞通りで行われる。谷本さんは「お客さんにじっくり見てもらえたらうれしい」と話している。



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