目玉のキリン 今秋以降 茨城・行方の屋内型動物園、31日開園
31日に開園する茨城県行方市玉造甲の屋内型動物園「霞ケ浦 どうぶつとみんなのいえ」で、目玉となるアミメキリンの展示が、今秋以降に延期されることが決まった。猛暑のため、搬入予定のキリンを陸路輸送することが難しくなったのが理由。当初の展示はカピバラやアルパカなどが中心となる。市と事業者の霞ケ浦ふれあいランドが29日発表した。
キリンは、群馬と和歌山両県の動物園からオス計3頭を移送する計画。荷台の低いトレーラーで、エアコンを備えた専用輸送ボックスを使って運ぶ。
同園によると、アフリカのサバンナに生息するキリンは暑さに強い。しかし、アフリカは昼夜の寒暖差があり湿度は低い一方、日本は昼夜で暑い上に湿度が高いという気候の違いがある。また、日本動物園水族館協会(JAZA)がキリンの体調不良や死亡リスクが高いと判断した場合は、輸送が許可されない。
連日の猛暑により、JAZAがキリンの輸送を許可しない可能性が高まり、涼しくなる秋以降の移送を決めた。鈴木周也市長は「残念だが、ほかにもカピバラやアルパカなど約19種類80頭の動物がいる。足を運んでほしい」と話した。
同園は、2020年3月に閉館した旧「水の科学館」を改修して整備した。開園を前にした29日、大井川和彦知事や鈴木市長ら関係者約50人が同所に集い、開園式を行った。併せて報道陣らに園内を公開した。