取手駅西口に交通広場 新設完工 混雑解消へ環状交差点 茨城
茨城県取手市の取手駅西口交通広場が完成し、29日に開通式が行われた。信号機がなくても交差点に進入できる「ラウンドアバウト方式」を採用し、スムーズな車両進行を実現した。道路の混雑解消と同駅周辺のにぎわい創出が期待される。
市によると、以前の西口交通広場は朝夕の時間帯に企業の送迎バスや一般車が入り乱れ、混雑を招いていた。ユニバーサルデザインの導入も課題となっていたため、市が2022年5月から広場を封鎖し、新設工事に着手していた。
新広場の総事業費は約23億円。広さは従来より1400平方メートル広い5500平方メートル。環状交差点に入って目的の方向に進むラウンドアバウト方式を採用したのが大きな特徴。混雑の原因となっていた路上駐車を減らそうと、交差点中央部に一般車の送迎用スペースを5台分確保した。
一般車乗降場、優先乗降場近くにはそれぞれエレベーターを設置しており、駅改札口までのバリアフリー化を実現。利用者に優しい動線を確保した。
開通式には地権者を含め約80人が出席。テープカットとくす玉を割って完成を祝い、式典後は関係者が車に乗って「通り初め」を行った。
同交通広場整備は、25年度の事業完了を目指す取手駅北土地区画整理事業の一環。中村修市長は「今後は残るA街区の造成と、図書館を核とした複合公共施設の整備に取り組み、快適な都市空間を創出していく」と語った。