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茨城空港 将来像提言へ 観光・ビジネスや災害拠点 検討会初会合

将来ビジョン策定に向けた議論を行う「茨城空港のあり方検討会」の初会合=県庁
将来ビジョン策定に向けた議論を行う「茨城空港のあり方検討会」の初会合=県庁


茨城空港(茨城県小美玉市)で民間機の発着制限が緩和されたことを受け、空港の利用拡大に向けた将来像を検討する専門家の初会合が1日、県庁で開かれた。県は空港の果たすべき役割として「国内外の観光・ビジネス拠点」「関東圏3つ目の空港としての整備」「災害対応拠点」の3点を提案した。検討会は今年度末、将来ビジョンをまとめて県に提言する。

会合の名称は「茨城空港のあり方検討会」。小美玉市の島田幸三市長をはじめ、産業団体や観光業、航空会社などから選ばれた委員11人で構成する。座長に茨城大大学院の平田輝満教授を選出した。

会合は冒頭を除き、非公開で行われた。県によると、会合では茨城空港の将来的な役割について3点を提示。茨城県の発展や増加する国内外の航空需要への対応、災害時の復旧支援への貢献などについて議論した。

委員からは地域活性化に向けた農業や製造業との連携、インバウンド(訪日客)や富裕層対策、国内線と国際線の乗り継ぎ機能強化などの意見があった。関東圏第3の空港に向けては「成田、羽田の両空港との役割を明確化すべき」などの指摘もあったという。

会合は今回を含めて4回開催予定。今後は委員の意見をもとに、旅行業者や開発業者などへの調査を行い、ハード整備やソフト面の取り組みの必要性、実現性、費用対効果、課題などを整理する。空港を視察した上で、将来ビジョンを取りまとめる。

県と国土交通省、防衛省は昨年10月、民間機の発着枠を原則1時間1着陸としてきたルールの弾力化で合意した。これにより、企業や富裕層が商業目的で使うビジネスジェットが今年5月、茨城空港に初めて発着した。国内外の新規路線の就航や定期線の増便も期待されている。

県は拡大した発着枠に対する便数の確保と定着を目指しており、空港の機能拡張や施設整備について専門家を交えた議論が必要と判断。大井川和彦知事も昨年11月、平行誘導路の整備や空港ターミナルビルの増設を検討するとしていた。



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