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《パリ五輪》森、努力と粘り強さ Sクライミング女子 目指せ「金」 つくばのジム仲間らエール 茨城

スポーツクライミング女子複合に出場する森秋彩選手にエールを送るスポーレクライミングジムの仲間たち=つくば市下原
スポーツクライミング女子複合に出場する森秋彩選手にエールを送るスポーレクライミングジムの仲間たち=つくば市下原


パリ五輪のスポーツクライミング女子複合予選に6日、茨城県つくば市在住の森秋彩選手(20)=筑波大3年、同県山岳連盟=が出場する。昨年8月の世界選手権で銅メダルに輝き、自身初の五輪切符を手にした。幼少期から知るジム関係者は、国内敵なしの実力に太鼓判を押す。金メダル獲得を信じ、「頑張って」とエールを送る。

「メディアに『天才』と書かれるが、天才の前に努力がすごい」。こう話すのはスポーレクライミングジム(つくば市下原)店長の青木達哉さん(39)。小学1年生からクライミングを始めた森選手の成長を間近で見守ってきた一人だ。

「複合」は、高さ4~5メートルの複数の壁の完登回数を競う「ボルダー」と、ロープを引っかけながら12メートル以上の壁を登る「リード」の2種目がある。

「登るのが楽しい」と多い時で週3回、同ジムに通い続けてきた森選手。小さい頃、鉄棒に顎を打って大けがをした時でも来店するほど夢中になった。

リードの練習では高さ15メートルの壁を休むことなく何度も攻略する。下りる時はロープを使わず、登った時と同じように壁のホールド(突起物)をつかんで地面まで戻り、持久力アップの練習に取り組んできた。

森選手の持ち味は、難所で体勢を変えながら何回でもトライできる粘り強さと、一度つかんだホールドを離さない指先の保持力。身長154センチと小柄だが、足を手のように使える柔軟さも大きな武器だ。

青木さんは「これまでの練習で作られた体は普通の選手と次元が違う。リード競技では世界でも頭一つ抜きん出た力がある。五輪では金メダル候補の一人であることに間違いない」と語る。ジムで一緒に汗を流す仲間も本番での活躍を祈っている。

森選手がボルダリングの練習で通うもう一つの拠点、ロッキーつくば阿見店(同県阿見町本郷)の店長、五島雄さん(37)も「優勝は射程圏内」と期待を寄せる。

「小学6年生の頃から知っているが、レベルが違った」と五島さん。強さの秘訣(ひけつ)は「完登する執念」という。

「大会で優勝しても、完登できなかった時、悔しさの方が大きいのが秋彩ちゃん。五輪でも完登目指して頑張って」と願う。



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