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茨城県最低賃金1005円 審議会答申 52円引き上げ

5日に開かれた茨城地方最低賃金審議会=水戸市宮町
5日に開かれた茨城地方最低賃金審議会=水戸市宮町


茨城地方最低賃金審議会(会長・清山玲茨城大教授)は5日、2024年度の茨城県の最低賃金を1時間当たり52円引き上げ、1005円とするよう茨城労働局の沢口浩司局長に答申した。引き上げ幅は5.46%で過去最高。茨城県で初めて時給が千円を超えた。現在は953円。10月1日から適用される見込み。

中央最低賃金審議会が7月に示した目安の50円を2円上回った。同局によると、引き上げは21年連続。

茨城地方最低賃金審議会の専門部会は7月31日、8月2、5日の計3日間、開いた。使用者側、労働者側、公益委員の計9人で協議した。

この日の専門部会では、公益委員が52円の見解を提示。公益委員の部会長を除いて採決した結果、労働者側と公益委員の5人が賛成し、使用者側の反対3人を上回った。

報告を受けた同審議会は会長を除いて採決し、賛成8人、反対5人で結審した。答申には中小企業へのきめ細やかな支援制度改善や、労働者の就業調整につながらない税・社会保険制度の整備などを盛り込んだ。

引き上げ額について、さまざまな意見が聞かれた。連合茨城の大森玄則部長は「地域間の格差を考えると決して十分ではないが、一定の評価はできる」と話した。県経営者協会の沢畑英史事務局長は「企業の負担は相当高まっている。特に中小企業にはこれまで以上の支援をするべき」と強調した。

大井川和彦知事は「茨城県の経済実態が十分に反映されたものとは言えない」とし、「今後も引き続き積極的な引き上げを働きかけていく」とのコメントを出した。



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