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自宅で期日前投票 全域で実証実験 茨城・つくば市

福祉車両を使って行われたオンデマンド型移動期日前投票所の実証実験=つくば市洞下
福祉車両を使って行われたオンデマンド型移動期日前投票所の実証実験=つくば市洞下


茨城県つくば市は6日、移動が困難な障害者や高齢者を対象にした「オンデマンド型移動期日前投票所」の実証実験を市内全域で始めた。9日までの期間中、37人が模擬投票を体験。市は10月の市長選・市議選で導入を目指しており、実証実験で課題を洗い出す。

オンデマンド型移動期日前投票は、投票箱を載せた車両が、申込者の自宅や近くの集会所などを巡回する方法。市は一部地域での導入を目指し、今年1月には筑波山麓の2地域で実証実験を実施していたが、市選挙管理委員会は「公平性を欠く」などと懸念を示し、市全域での実証実験を求めていた。

実証実験では、車いす対応の福祉車両内に記載台と投票箱を置き、管理者1人と立会人2人を配置した。

この日模擬投票を体験したのは、脳性まひで体が不自由な同市洞下の五十嵐心音(ここね)さん(18)。自宅玄関前で、介助者のサポートを受けながら車いすに乗って記載台まで移動した。

投票方法は係員が代筆する「代理投票」。五十嵐さんは、架空の候補者名が読み上げられる中、事前に選んだ一人の名前が読まれた時にボタンを押して投票先を伝えた。

母親の純子さん(47)は「実験参加に当たり意思表示の練習をした。本番では立候補者の街頭演説も参考に、娘の意思を尊重できれば」と話した。投票後は、市が改善点などについて聞き取りした。

市によると、実験結果は今月下旬までに報告書にまとめる。市選管は来月2日の委員会で実施の可否を判断する。

この日は市選管の委員4人も視察。南文男委員長は「障害が重い方は郵便投票という手段もある。委員会で話し合って判断したい」と述べた。



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