■農業で成功への物語

茨城県八千代町役場に41年間勤務し、企画財政部長や総務部長を歴任。その後町議を務めていたが、前町長の死去に伴い立候補して無投票で初当選。連続の無投票は同町では初めてだ。

「1期目で提案した270議案は全て可決された。議員の皆さんには感謝したい」と振り返る。町民や議会からは「新しい事に挑戦すべきだ」との声が上がるという。

町内のクラインガルテン(滞在型市民農園)の利用者と年2回ほど交流を重ねている。「首都圏の利用者から町の良い点も悪い点も指摘され、参考になる」とアンテナを張っている。

趣味は海釣りだが「この4年間で1回しか行っていない」と語る。「町外に出た時に限って問題が発生する。ひょう被害や鳥インフルエンザがあった」と気が抜けないようだ。

ふるさと納税に本格的に取り組むに当たり「返礼品に何があるか考え、農業があるじゃないかと胸をなで下ろした」と語る。「もうかる農業、稼げる農業にしたい。農業に物語性がないと識者から指摘された。成功への物語を掘り起こしたい」

「農村は助け合いで生きている。元町長の宮本邦朋さんがコミュニティーの礎を築いた」と振り返る。「規格外など市場に出せない野菜を加工する仕組みを構築したい。女性の働く場もつくりたい」と将来像を描く。同町坪井に妻と2人暮らし。65歳。