茨城県内で11日、海水浴客計3人が波にさらわれて行方不明となる事故が相次いだ。同県鹿嶋市では遊泳中の男性2人の行方が分からなくなり、同県鉾田市のヘッドランド(人工岬)付近では沖合に流された子どもの救助に向かった男性1人が流された。県警や消防、海保が捜索している。

鹿嶋市平井の平井海水浴場では同日午前5時52分ごろ、「男性2人が波にさらわれた」と現場近くにいた男性(53)から110番通報があった。

県警鹿嶋署によると、行方不明となったのは同県つくばみらい市と千葉県野田市の20代男性2人。この日は高校時代の同級生8人で同海水浴場を訪れ、4人が海に入って遊んでいたところ、2人が流されて姿が見えなくなったという。

同海水浴場は接近中の台風5号の影響で、10日から遊泳禁止だった。

鉾田市上沢の海岸では同8時5分ごろ、「海に流された人がいるようだ」など110番通報があった。

県警鉾田署によると、行方不明になったのはかすみがうら市、会社員、男性(55)。男性はこの日、子ども2人と友人男性2人の計5人で海水浴に訪れていたが、海に流されて溺れた子ども2人を助けようとしたところ、流されたという。子どもは救助されて無事だった。

水戸地方気象台は同日、鹿行地域に強風・波浪注意報を発令していた。