生き物 色紙で立体造形 作家・田所さん 茨城・水戸で切り折り紙展
茨城県那珂市在住の切り折り紙作家、田所正志さんの作品展が、同県水戸市備前町の常陽史料館で開かれている。昆虫や架空の生き物を、色紙を使って生き生きと造形した立体作品が並ぶ。9月21日まで。
切り折り紙は、1枚の紙を切り、のりを使わず立体的に折り上げて作るアート作品。田所さんはリアルな表現ができる技法に衝撃を受け、10年以上にわたり制作を続けている。
会場には、カブトムシやオニヤンマなど身近な昆虫や想像力をかき立てる「アマビエ」、ジオラマ風に展示された恐竜など86種類の生き物たちが一堂に展示されている。中でも昆虫はほぼ実物大で、足の一本一本まで緻密に折られている。
本物そっくりに仕上げる秘訣(ひけつ)について、田所さんは「よく観察すること」と話す。足がどこから生えているのか、節の様子など細部まで観察し再現する。「ほぼ感覚で切っている。形を見ればどんな虫でも作れる」とほほ笑んだ。
同県つくば市の小学2年、白石千晃さん(8)は「こんなにリアルにできるなんてすごい。竜がどう作られているのか気になった」と感心していた。
時間は午前10時~午後5時。毎週月、日曜と13~16日休館。21日はワークショップを開く。