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太古、稲敷にゾウがいた 歴史民俗資料館 市内発見の化石展示 頭蓋標本や復元模型 茨城

ナウマンゾウの巨大な骨が並ぶ展示=稲敷市八千石
ナウマンゾウの巨大な骨が並ぶ展示=稲敷市八千石


開館30周年を迎えた茨城県の稲敷市立歴史民俗資料館(同市八千石)で、企画展「ナウマンゾウ 稲敷にゾウがいたころの景色」が開かれている。市内で見つかった歯や骨の実物化石をはじめ、ナウマンゾウの巨大な頭蓋の標本や全身の復元模型が並ぶ。9月21日まで。

ナウマンゾウは約43万年前、日本列島とアジア大陸が陸続きになっていた時期に渡来し、約2万年前に姿を消したと考えられている。生息地は北海道から九州まで日本列島の各地に広がっていたとみられ、茨城県では霞ケ浦や北浦の周辺から切歯や下顎、上腕骨や肋骨(ろっこつ)、大腿骨(だいたいこつ)の化石が発見されている。稲敷市内では、ゴルフ場の造成工事の際に同一個体の臼歯と大腿骨が見つかった。

会場には、調査資料とともに鹿嶋市の天然記念物に指定されている長さ約100センチの切歯や、土浦、つくば市を流れる花室川周辺で見つかった上腕骨などを展示している。ナウマンゾウの大きさを実感してもらおうと、ほぼ完全な形で発見された頭蓋と、アフリカゾウのものを並べた。ナウマンゾウが生息した時代を描いた「花室川復元図」(国立歴史民俗博物館提供)も掲げられ、当時の様子を想像できる。

同館の担当者は「子どもたちがナウマンゾウや歴史に興味を持ってくれれば」と期待する。入場無料。午前9時~午後5時(入館は同4時半まで)。問い合わせは同館(電)0299(79)3211。



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