茨城県大洗町長選は27日告示され、無所属で現職の国井豊氏(59)以外に立候補の届け出がなく、無投票で再選が決まった。無投票は2020年に続き、2回連続。

午後5時に無投票当選が決まり、同町港中央の大洗マリンタワー近くに設けられた祝勝会場には大きな拍手が沸き上がった。当選報告会には国会議員や県議、首長などの来賓や支持者ら230人が駆け付けた。

国井氏は2期目の施策に、町内の古い水道管の更新加速、地場産業が潤う通年型の観光振興、ふるさと納税の寄付増額などを掲げ、「人口減少が進む中、過剰なものを整理し、身の丈に合った行政経営を進める」と意気込みを語った。

無投票での再選に対しては「声なき声にどれだけ耳を傾けて政策に反映できるか、課題を突き付けられている」と表情を引き締めた。

国井氏はこれまで、ふるさと納税の推進や小中学校の英語教育拡充、交通弱者向けの500円貸し切りタクシーの実証などに取り組んだ。

【国井豊(くにい・ゆたか)氏の略歴】町長当選2回。行政書士事務所代表、県行政書士会名誉会長。[元]町議当選5回。明治大大学院修了。東光台。