「適時適切な情報提供を」 茨城・東海村長 東海第2安全工事延期巡り
日本原子力発電(原電)東海第2原発(茨城県東海村白方)の安全対策工事で、原電が終了時期を9月から2026年12月に延期したことを受け、山田修村長は30日の定例記者会見で「(発表まで)時間がかかったなというのが率直なところ。事業者の信用に関わる話なので、進捗(しんちょく)状況は適時、適切に情報提供してほしい」と、公表を巡る姿勢に注文を付けた。
延期の要因となった防潮堤の施工不備について、「安全対策工事は設備だけでなく、土木や地盤工事も含めたトータルなもの。体制を整備し、それぞれの課題にきちんと対応してもらいたい」と述べた。
原子力規制委員会で防潮堤の具体的な工事手法の審査が続く中で、新たな完了時期を26年12月としたことについて、「現時点で事業者が考える工期だと受け止めている。今後、規制委の審査状況を見ていく」と注視する姿勢を示した。
東海第2原発は18年9月に規制委の新規制基準適合審査に合格。再稼働に必要な安全対策工事を今年9月に終える予定だったが、昨年6月に建設中の防潮堤に不備が見つかった。原電は今月23日、3回目となる工事完了の延期を発表した。