台風10号や東から暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、茨城県内は29日夜から30日朝にかけて強い雨が降った。大気が不安定な状態は31日も続く見込みで、各地で大雨が予想される。台風は9月1日には熱帯低気圧に変わる予想だが、県内の公私立校の計79校はすでに同2日の臨時休校を決定。各地のイベントも中止や延期が相次いでいる。

水戸地方気象台によると、29日午後2時の降り始めから30日午後3時までの降水量は高萩市大能で114.5ミリ、つくば市で113.5ミリを記録した。31日に予想される1時間雨量はいずれも多い所で北部、南部ともに30ミリ、午後6時までの24時間雨量は同100ミリ。

県教育委員会のまとめによると、30日午後2時半現在で、9月2日の臨時休校が決まったのは高萩、坂東、筑西、下妻、結城、八千代の6市町の小中学校と義務教育学校、県立大子特別支援学校の計77校。また、私立では日本ウェルネス高(笠間市)、水戸美容専門学校(水戸市)も休校を決めた。

県は、大洗町とひたちなか市で30日から3日間の日程で開催予定だった「カジキ釣り国際大会」について、初日の開催を見送った。31日と9月1日も天候の状況を踏まえて判断する。このほか、大洗港で31日に外国クルーズ船の寄港に合わせて予定していた歓迎イベントも中止を決めた。

常陸太田市は30日、常磐自動車道下り友部サービスエリア(SA)で31日に開催予定だった「観光果樹園誘客プロモーション」を9月7日に延期すると発表。また、取手市議会は9月定例会の開会日を同2日から同3日に延期した。

同気象台は、雨雲が予想以上に発達した場合や雨雲がかかり続けた場合は警報級の大雨になる可能性があるとして、土砂災害や低い土地への浸水、河川増水などに注意するよう呼びかけている。