茨城県内輸出入額ともに最高 24年上半期 自動車、原油高が影響
横浜税関鹿島税関支署が4日発表した2024年上半期の茨城県(鹿島港、日立・常陸那珂港、つくば出張所)の貿易概況は、輸出額が前年同期比13.4%増の1兆2232億円、輸入額が同0.7%増の1兆1671億円だった。ともに1979年の統計開始以来、上半期としては過去最高を更新した。自動車輸出や原油価格高騰などの影響とみられる。
輸出額を品目別で見ると、自動車は同18.4%増の5786億円で、輸出総額の47.3%を占めた。数量は同0.1%増の13万2000台と前年並みだった。円安の影響や高価格の電気自動車が増えたことで、米国やカナダを含む貿易額上位4番目までの主要取引国で増えた。
鉄鋼、石油製品、有機化合物もそれぞれ増えたが、建設用・鉱山用機械はやや減少した。
輸入額では、石炭が同24.4%減の2085億円と減少。数量は6.4%増の673万3000トンだった。原料価格変動などの影響でオーストラリアのほか貿易額上位4番目までの主要取引国で額を減らした。原油・粗油などは増加した。
国別では、輸出は米国が同16.5%増の4595億円、輸入はアラブ首長国連邦が同2.3倍の2732億円でそれぞれ最多。
外国貿易船入港隻数は同4.6%減の1202隻。港別では日立港が同2.3%増の90隻だった一方、鹿島港が同2.3%減の781隻、常陸那珂港が同11.3%減の331隻だった。